交通事犯は「刑事処分」「行政処分」「民事の賠償」の3つが同時に進みます
TRAFFIC ACCIDENT
飲酒運転で検問に引っかかった。人身事故を起こしてしまった。動転して現場を離れてしまった。交通事犯では、刑事処分(罰金・拘禁刑)、行政処分(免許の停止・取消)、民事の賠償(被害者への損害賠償)の3つが別々の手続で同時に進みます。弁護士が主に対応するのは刑事処分で、賠償は自動車保険と連動し、行政処分は点数制度でほぼ機械的に決まります。この3つの関係を整理したうえで、刑事処分を最小限にとどめることが目標になります。
主な罪名と法定刑
| 罪名 | 法定刑 |
|---|---|
| 酒気帯び運転(呼気0.15mg/L以上) | 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
| 酒酔い運転 | 5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
| 過失運転致死傷(人身事故) | 7年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
| 危険運転致死傷(飲酒・著しい速度超過など) | 致傷は15年以下、致死は1年以上の拘禁刑 |
| ひき逃げ(救護義務違反) | 10年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
| 無免許運転 | 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
行政処分(免許)の目安
| 違反 | 点数 | 処分 |
|---|---|---|
| 酒酔い運転 | 35点 | 免許取消(欠格期間3年) |
| 酒気帯び(0.25mg/L以上) | 25点 | 免許取消(欠格期間2年) |
| 酒気帯び(0.15〜0.25mg/L未満) | 13点 | 免許停止90日 |
| ひき逃げ(救護義務違反) | 35点 | 免許取消(欠格期間3年)。事故の点数が加算 |
| 無免許運転 | 25点 | 免許取消(欠格期間2年) |
行政処分は刑事処分と別に進み、不起訴になっても免許の処分は受けます。公安委員会の意見の聴取で軽減される例は限られています。
こんなときはご相談ください
- 飲酒運転で検挙され、後日検察庁から呼び出しが来た
- 人身事故を起こし、警察の実況見分と取調べが続いている
- 事故現場から離れてしまい、出頭すべきか迷っている
- 家族が飲酒事故・ひき逃げで逮捕された
- 仕事で車を使うため、前科と免許の両方が心配
罰金で済むか、正式裁判になるか。分かれ目は「結果の重さ」と「被害者対応」
検察官は、結果の重さ(けがの程度・死亡の有無)、違反の態様(飲酒量、速度、逃走の有無)、交通違反の前歴、被害者の処罰感情と示談の有無、反省と再発防止の取り組みを総合して、不起訴・略式起訴(罰金)・正式起訴を決めます。略式起訴は書面審理で罰金を納めて終わりますが、前科にはなります。正式裁判になると公開の法廷で審理され、3年以下の拘禁刑であれば執行猶予がつく可能性があります。
執行猶予・刑の軽減のためにできること
- 被害者への謝罪と賠償。賠償は保険会社が進めますが、保険会社任せにせず、本人からの謝罪と見舞いの意思を弁護士を通じて伝えます。宥恕(処罰を求めない)の意思を示していただけるかが量刑に直結します
- 飲酒の問題への対応。断酒の宣言だけでなく、アルコール依存の診断・通院、断酒会への参加など、客観的に示せる取り組みを始めます
- 車の処分・免許の返納。「もう運転しない」ことを形にします。仕事で運転が必要な方は、配置転換などの勤務先との調整を検討します
- 家族の監督体制。同居家族による監督の誓約書、送迎の体制など
- 嘆願書・反省文。家族や勤務先からの嘆願書、本人の反省文を裁判所に提出します
死亡事故や重い後遺障害が残る事故では、ご遺族・被害者のお気持ちに配慮した対応が何より重要です。謝罪の時期や方法、葬儀への参列の可否などは、弁護士が被害者側の意向を確認しながら進めます。
ひき逃げ・飲酒事故で逮捕された場合、被害者への対応と保険
ひき逃げ、飲酒を伴う人身事故、死亡事故、否認している事故では、逮捕・勾留されることが多くなります。勾留されると最大20日間身柄を拘束され、仕事への影響は避けられません。弁護士は、示談・被害弁償の見込みと身元引受を示して早期の釈放を求め、並行して被害者対応を進めます。
事故現場から離れてしまった方は、できるだけ早く出頭してください。発覚前の出頭は「自首」として刑が軽くなる理由になり、発覚後であっても出頭は有利に考慮されます。出頭の前に弁護士にご相談いただければ、出頭時の説明の仕方やその後の流れを事前に整えます。
保険について。飲酒運転や無免許運転でも、被害者保護のため対人賠償保険・対物賠償保険は原則として支払われます(本人のけがや車両の損害は支払われないのが通常です)。被害者への賠償交渉は保険会社が行いますが、刑事手続で重視される「本人の謝罪と宥恕」は、保険会社の示談とは別に、本人側から働きかける必要があります。私は交通事故の被害者側のご相談も多く扱っているため、賠償の相場と被害者側の視点を踏まえて対応できます。
仕事への影響。業務中の事故、運転を職務とする方、公務員の方は、勤務先の処分や資格の問題が重なります。刑事処分の見通しとあわせて、勤務先への説明の仕方もご相談ください。
ご相談の流れ・費用・よくあるご質問
ご相談から解決まで
- お電話・フォーム・LINEでご連絡(検察庁からの呼出状、事故の状況、保険の加入状況が分かるとスムーズです)
- 初回相談(無料):罪名、想定される処分、執行猶予の見込み、免許の処分をご説明
- ご依頼:被害者への謝罪と示談の申し入れ、反省・再発防止の資料づくり、検察官への意見書
- 不起訴・略式手続、または正式裁判での情状弁護
弁護士費用
初回相談は無料です。着手金は在宅事件で22万円〜、身柄事件で33万円〜(事実を認めている場合。税込)。報酬金は不起訴33万円〜、略式起訴22万円〜、公判請求で実刑を回避した場合55万円〜です。詳しくは費用ページをご覧ください。
よくあるご質問
Q. 飲酒運転は初めてです。前科はつきますか?
A. 事故を伴わない酒気帯び運転でも、略式起訴で罰金となる可能性があり、罰金も前科になります。処分の軽重には、反省と再発防止の取り組みが影響します。
Q. 人身事故を起こしましたが、相手は軽傷で、保険で対応中です。起訴されますか?
A. 軽傷で、保険による賠償が進み、被害者が処罰を望んでいない場合は、不起訴(起訴猶予)となる可能性があります。被害者に本人からの謝罪が届いているかが重要です。
Q. 事故現場から離れてしまいました。
A. 今すぐ出頭することをお勧めします。時間が経つほど「逃走」の評価が重くなります。出頭前にお電話いただければ、事前の準備をお手伝いします。
Q. 免許の取消は避けられますか?
A. 行政処分は点数制度でほぼ自動的に決まり、弁護士が関与しても軽減できる余地は限られています。意見の聴取に出席して事情を述べることはできますが、過度な期待はお勧めしません。
Q. 被害者側として相談することもできますか?
A. はい。交通事故の被害者側のご相談は交通事故のページをご覧ください。
関連ページ:示談交渉/ご家族が逮捕されたら/交通事故(被害者側)のご相談/刑事事件のご相談トップ/刑事事件の解決事例/弁護士費用/よくある質問
検察庁からの呼び出しが来る前にご相談いただくと、できることが増えます。初回相談は無料です。
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