交通事故でけがをした主婦の方へ|収入がなくても、家事ができない日の休業損害は請求できます

主婦の休業損害

主婦の休業損害は、収入がなくても請求できます

TRAFFIC ACCIDENT

「主婦の方なので、休業損害は1日6,100円で計算しています」。保険会社の提示書にこう書かれていたら、一度立ち止まってください。

専業主婦で給料がなくても、けがで家事ができなかった日の損害は請求できます。そして、6,100円は自賠責保険の基準で、裁判所が使う基準とは別のものです。

このページの要点は次のとおりです。

  • 家事労働は、お金に換算して賠償される
  • 裁判基準では、女性の平均賃金(賃金センサス)をもとに計算する
  • パートをしている兼業主婦は、実際の収入と平均賃金の高いほうを使う
  • 男性の主夫も対象。一人暮らしの家事は原則として対象外
  • 休業日数の数え方で、金額は大きく変わる

保険会社の提示額、妥当か無料で診断します。
提示書(示談金の計算書)が届いたら、LINEかお問い合わせフォームで、まず①お名前、②事故の相手方のお名前(分からなければ相手方の保険会社名)、③事故日をお知らせください。同じ事故で相手方からご相談を受けていないかを確認したあと、提示書の写真の送り方をご案内します。裁判基準で計算した場合の目安と増額の見込みを、弁護士がお返事します。それ以上のご質問は、初回無料のご相談(お電話・ご来所)で伺います。

収入がないのに、なぜ休業損害が出るのですか

家事は、家族のために毎日欠かせない働きです。最高裁判所は、家事労働も財産上の利益を生むもので、女性労働者の平均的な賃金に相当する価値があると判断しています(最高裁昭和49年7月19日判決)。

けがで料理や洗濯、子どもの送り迎えができなかったなら、その分は「休業損害」として請求できます。家族が代わりに家事をしてくれたので実際の出費はない、という場合でも同じです。

金額の計算:保険会社の基準と裁判基準

休業損害は、「1日あたりの基礎収入×休業日数」で計算します。差が出るのは、1日あたりの基礎収入です。

  • 自賠責保険の基準:原則1日6,100円(2020年4月1日以降の事故)
  • 裁判基準:賃金センサス(厚生労働省の賃金構造基本統計調査)の「女性・学歴計・全年齢平均」の年収を365日で割った額

賃金センサスの女性・学歴計・全年齢平均は、令和6年が419万4,400円、令和7年が437万700円です。

保険会社の提示が自賠責基準の日額のままなら、裁判基準で計算し直すと金額が増える可能性があります。慰謝料など他の項目の計算は慰謝料・賠償金の計算のページにまとめています。

どんな人が「主婦」にあたるのか

対象になるかどうかは、「家族のために家事をしているか」で決まります。

  • 専業主婦(主夫):対象です
  • パートや仕事をしている兼業主婦:実際の収入と、女性の平均賃金の高いほうを基礎にします(両方を足すことはしません)
  • 男性の主夫:対象です。同居の家族や、家事を担っていた事情がわかる資料で示します
  • 高齢の方:対象です。ただし、年齢別の平均賃金を使うなど、家事の量に応じて低めに評価されることがあります
  • 一人暮らし:自分のためだけの家事は、原則として対象外です

兼業主婦の方は、勤務先の休業損害だけで計算されていないか、確認してください。パート収入が平均賃金より低いと、主婦としての計算のほうが高くなることがよくあります。

休業日数の数え方で、金額は大きく変わります

会社員なら勤務先の休業証明書がありますが、家事には休んだ証明がありません。そのため、日数の数え方がいちばん争いになります。

  • 通院した日数で数える方法:保険会社がよく使います
  • 事故からの期間で数え、時期に応じて割合を下げる方法:けがの回復に合わせて、家事ができなかった度合いを時期ごとに見ます

どちらが合うかは、けがの内容と、実際にどれだけ家事ができなかったかで変わります。通院日数だけで数えられていると、家事ができなかった実態より少なく計算されていることがあります。

請求のために、今から残しておきたいもの

家事ができなかったことは、あとから証明するのが難しいものです。今のうちに、次のものを残しておくと役立ちます。

  • 同居している家族がわかる住民票
  • 家事のどこができなかったかのメモ(日付と内容)
  • 家族が代わりに家事をした記録や、家事代行・配食サービスの領収書
  • 診断書や通院の記録
  • 兼業主婦の方は、源泉徴収票や給与明細

むちうちなどで後遺障害の等級が認定されると、将来の家事への影響(逸失利益)も、同じ賃金センサスをもとに計算します。詳しくは後遺障害のページをご覧ください。

ご相談の流れ・よくあるご質問

ご相談から解決まで

  1. お電話・フォーム・LINEでご連絡。保険会社の提示書があればお送りください(無料診断)。
  2. 初回相談(無料):事故証明書、診断書、提示書、ご自身の保険証券をお持ちください。特約の確認もここで行います。
  3. ご依頼:受任通知を送り、以後の保険会社対応は弁護士が窓口になります。
  4. 示談交渉:裁判基準で賠償額を計算し、交渉します。合意できなければ交通事故紛争処理センターや裁判を検討します。
  5. 解決・入金:示談金が支払われ、精算して終了です。解決までの目安は、治療終了後1〜3か月程度です。

よくあるご質問

Q. 保険会社から「主婦の休業損害は払えない」と言われました。
A. 家族のために家事をしていれば、請求できるのが原則です。理由を確認したうえで、資料をそろえて請求し直します。

Q. 子どもが小さく、事故のあと実家の母に来てもらいました。
A. 家族の協力で家事が回っていても、休業損害は請求できます。来てもらった期間や手伝ってもらった内容は、メモに残しておいてください。

Q. 示談書にもうサインしてしまいました。
A. サインした後に内容を変えるのは、原則として難しくなります。サインの前に、一度ご相談ください。

関連ページ:交通事故のご相談トップ/慰謝料・賠償金の計算/むちうちの慰謝料と14級認定/後遺障害/10対0のもらい事故/示談書にサインする前のチェック/弁護士費用特約の使い方

示談書にサインする前に、一度ご相談ください。初回相談は無料です。
保険会社の提示額が妥当かどうか、無料相談でお伝えします。
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